
高度化・多様化が進むコンピュータシステムの基盤技術を支える研究者・技術者の育成と交流・研究開発の成果検証を目的に,零和二人ゲームであるTraxを題材とした設計コンテストを開催します.ゲームはルールが明確で評価がしやすく,また,それ自体が興味深いことから,情報処理の例題として盛んに用いられ,探索,データベース,機械学習,専用アーキテクチャなど広い範囲で大きな成果につながっています.
Traxデザインコンペティションでは,FPGA上の専用回路あるいはソフトウェアとして設計したTraxプレーヤを持ち寄って,対戦させて勝敗を競います.システム設計技術・アーキテクチャ技術・リコンフィギャラブル技術・人工知能応用技術やヒューリスティック探索技術および関連技術について,先端の研究開発の成果をアピールする機会となることを目指します.
また,ポスタセッションも同時開催します.ゲームプレーヤの実装やアルゴリズムについて議論しましょう.
本ページは現在準備/検討中の内容を含みますので,ご注意ください.
ルール
Traxは2人で遊ぶゲームです.赤と白の線が描かれたタイルを使ってラインをつなげていきます.先にループを完成させる,あるいはビクトリーラインと呼ばれるラインを完成させた人が勝ちです.
コンペティションでのルール
The 2nd RECONF/CPSY/ARC/GI Trax デザインコンペティションのルールは,ソフトウェア/ハードウェア実装のどちらの場合でもTrax/FPGA JP 基本的なルールに準じます.
対戦方式
- 実装したプレーヤーとサーバーをシリアル通信またはTCP/IPで接続して対戦させます.
- プレーヤは,Trax Notationという表現方法で,サーバーからゲーム情報を受け取り,また,自分の手をサーバーに伝えます.Trax Notationについては,Trax/FPGA JP 基本的なルールの半ほどを参照してください.
- Trax Notationについては,Longest Trax Gamesにある過去の対戦記録も,ご参照ください.
- ターン毎のプレーヤの持ち時間は,サーバーとの通信時間を含めて1秒です.
- 各対戦は先行と後攻を入れ替えて2回ずつ行います.
- 時間の都合により255手で引き分けとします.
- ホストプログラムが Turn 255 と表示しても試合が終わらなかったら引き分けとして運用します.
- ここで手(Turn)は,1手目(先手),2手目(後手),3手目(先手)…のように数えます.

ツールキット
コンテストで使用するサーバプログラムをこちら(琉球大学 長名先生のWebサイト)からダウンロードできます.開発用の対戦相手として、乱数を使って手を決定する bot program (trax-player) も配布物に含まれています.ご利用ください.
なお,コンテストではRaspberryPi2によるホストシステムを利用する予定です.ホストシステム起動用のSDカードイメージもこちらに用意されていますので,シリアル接続での対戦を予定しているチームは動作を確認の上,対戦に臨んでください.
動かし方についての詳細な手順が初心者のための TRAX host on Raspberry Pi(立命館 泉先生のWebサイト)で公開されています.導入にサポートが必要であれば,まず参考にしてください.
参加方法とクラス
参加方法
- 一名または複数名によるチームを構成して参加してください.
- チーム毎に,参加登録フォームに,必要事項を入力してください.(参加申し込みフォーム)
- 各チーム,少なくとも一人は,当日の現地での対戦に参加してください.現地での対戦に参加する方(全員)は,このコンペティションへの参加登録に加えてFIT2016 第15回情報科学技術フォーラムに参加登録していただく必要があります.なお,学生の方の聴講参加費は無料です.
参加クラス
対戦は,次の2つのクラスに分けて実施します.
- エンベデッド
- 消費電力10W未満のシステムに実装したプレーヤで競う部門
- 一般
- ノートPC等の消費電力高々100W程度のシステムに実装したプレーヤで競う部門
それぞれのクラスの消費電力以内であれば,PCやGPU,FPGAなどを使って実装して構いません.
参加される皆様へのお願い
コンペティション開催を記録として残したく,簡単な予稿集を作成したいと思っています. 参加者の皆様に,
- チーム名
- 参加者名
- プラットフォーム(PCやFPGAなどのスペック)
- (書ける範囲で)システムの特徴
重要な日程
- 参加受付期間
- 〜2016年8月8日
- 接続チェック
- 2016年9月6日(火) 15:00〜17:00
- 予選
- 2016年9月7日(水) 9:30〜12:00
- 本選
- 2016年9月7日(水) 13:00〜16:00
表彰
上位入賞チームには,表彰状と楯を贈呈いたします. また,スポンサー企業よりの副賞として,金一封の賞金および賞品を贈呈いたします.
- 賞金総額
- 約20万円
- 副賞
- SDSoCツール,Nexys VIDEO,ZYBO + SDSoC(Zybo限定),AVNETロゴ入り高級Cross製ボールペンなどを用意
問い会わせ先
質問は,fit2016-trax-q_at_wasamon.netまで,メールでご連絡ください.(_at_は@に置換して,送ってください)
実施組織
- 電子情報通信学会 リコンフィギャラブルシステム研究専門委員会
- 電子情報通信学会 コンピュータシステム研究専門委員会
- 情報処理学会 システム・アーキテクチャ研究会
- 情報処理学会 ゲーム情報学研究会
運営委員
(あいうえお順)
- 天野 英晴 (慶応義塾大学)
- 泉 知論 (立命館大学)
- 大川 猛 (宇都宮大学)
- 長名 保範 (琉球大学)
- 柴田 裕一郎 (長崎大学)
- 保木 邦仁 (電気通信大学)
- 三好 健文 ((株)イーツリーズ・ジャパン)
- 三輪 忍 (電気通信大学)
- 渡邊 実 (静岡大学)
スポンサー企業
- 株式会社ミッシュインターナショナル
- ザイリンクス株式会社
- Digilent Inc.
- アヴネット株式会社
- 有限会社ヒューマンデータ
- 株式会社フィックスターズ
- 株式会社イーツリーズ・ジャパン
スポンサー企業のご支援を募っています.よろしくお願いいたします.詳細は,fit2016-trax-q_at_wasamon.netまで,メールでお問い合わせください.(_at_は@に置換して,送ってください)